最新ガザ映像とウクライナ避難民と48時間で製作「戦争を止める短編映画」が大阪で上映

【ガザとウクライナをつなぐ映画を48時間で製作】

一般社団法人ユーラシア国際映画祭が企画に関わった短編映画「戦争を止める砂時計」(製作ウエストイーストプロダクション株式会社 監督 樽谷大助・増山麗奈)の上映が、2023年11月5日(日)大阪で開催された。

動画↓
https://youtu.be/6BOOItSwyMI


「戦争を止める砂時計」は、指定のお題や小道具、キャラクターなどを盛り込み48時間で4~7分の短編映画を脚本、キャスティング、撮影、編集までを仕上げる“48Hour film Project大阪”参加作品で、10月20日~22日までの48時間で製作された。
48HourfilmProjectは世界130都市で開催。大阪に参加した38作品のうち選ばれた1作品は、2024年カンヌ映画祭で上映される。

【ガザから届いた最新映像】
お題は「砂時計」「ジャンルはモキュメンタリー」「大の甘党」。「わかってないのはあなたの方だ」(セリフ)。

脚本を担当した増山麗奈は「私たちの特色を生かして、他チームが真似できない演出を考えました。最初に思いついたのは、毎日ガザに住む友人でジャーナリストのサメハ・アハメッドさんから届いている戦地の動画や写真を劇中に効果的に取り入れることです」と振り返る。

サメハ氏は、ガザ現地で活躍するジャーナリストで、イスラエルの空爆で自身の幼い娘さんを亡くし、その後日々、無実の市民を対象に国連パレスチナ難民救済事業機関の学校や病院などへの攻撃の様子を樽谷・増山が取り組む映像会社「ウエストイーストプロダクション株式会社」に届けてくれている。サメハ氏のレポートは二週にわたって雑誌フライデーに掲載された。

脚本は20日深夜まで、「ガザから届いた映像を生かして映画を作る映像マンと、その家族の物語を作ろう」「ラストシーンは、子どもたちの純粋で希望のあるシーンが良い」スタッフ出演者で相談しながら骨子を作り、シナリオ制作は、朝までかかった。

【14人のウクライナ避難民の身元保証人になって】

樽谷大助氏は、14人のウクライナ避難民の身元保証人となり、妻で日本ウクライナ協会代表理事のタチアナ・ポヒドニアは、避難民の方々の身の回りのお世話を行っている。

ウクライナ避難民のイローナ・ザイツェヴァ氏は“ロシア領となった元ウクライナ領のマウルポリで活躍するテレビキャスター”の役を演じた。マウルポリでは現在ロシア軍から市民への徴兵が行われている。
「なぜ私たちウクライナ人は互いに殺し合わなければならないのでしょうか」というセリフに不条理な現実を余儀なくされるウクライナ人の方の想いを投影させた。

仕上がった映画を見たウクライナ避難民のイローナ氏は「人生で最も貴重なもの、健康、家族、家庭を失う人がいかに多いか。毎日、涙と荒廃、爆弾と死がある国がある。今まで気づかなかったことをこの映画で感じることができるかもしれない。感謝の気持ちを持って、自分の人生を受け入れることができるように。時間は止められないのだから…」と感想を語った。
ウクライナ戦争をきっかけにマウルポリからドバイに避難したウクライナ避難民でシンガーソングライターのハンナ・ドルフクフ氏の曲を挿入した。

樽谷監督と妻のタチアナ・ポヒドニア氏は、今後ガザからの避難民の受け入れや支援も行いたいと考えている。

「こういった映画制作・上映活動が戦争をとめる手助けになると思い、積極的に映画を作っています」(樽谷大助)

イスラエルが地上攻撃を始めた10月27日以降、樽谷・増山のもとにサメハ氏からの連絡が途絶えた。

ガザとウクライナ、二つの戦争当事者が参加した映画「戦争を止める砂時計」は、奇跡のモキュメンタリー映画だ。

映画は11月5日、大阪の48Hourz FilmProjectで上映される他、
サメハ氏の未公開映像を11月5日 19時よりオンラインイベントも開催予定だ。(開催終了)

【The Osaka 48 Hour Film Project 2023 プレミア上映会】

【ガザ現地からの動画上映】
サメハ氏によるガザからの最新情報を
お届けするオンライン上映イベント

サメハ私のレポート掲載されたフライデー
https://friday.gold/article/183128
https://friday.kodansha.co.jp/article/339159?page=1

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