11月30日にエルサレム市内のバス停で起きたハマスによる射撃テロを受け、イスラエル軍は7日間の休戦を終え、封鎖されたガザ地区へ空爆、電気制限など攻撃を始めた。
開戦直前のイスラエル・パレスチナで、映画を撮影する日本人記者の姿があった。
映画監督として国際的に知られる樽谷大助と、一般社団法人ユーラシア国際映画祭の代表理事である増山麗奈である。両者は11月27日~12月4日までイスラエルを訪れ、映画やテレビ番組などの撮影を行なっていた。
【開戦前夜にガザ地区への攻撃が開始されていた可能性も】
樽谷・増山両監督は11月28日にはガザまで1キロ地点にあるギバットコビ地区まで、国際免許を持つ樽谷監督の運転で移動。ガザ地区北部からは肉眼でも確認できる大量の黒煙が上がっていた。この時点では、休戦中であったになぜ攻撃が? ガザに在住する提携ジャーナリストの、サメハ・アハメッド氏に確認すると、煙が上がっているガザ地区北東部にある街は、ベイト・ハヌーンと言って10月7日の攻撃以前、人口は約32,187人だった。パレスチナ自治政府加盟地域内に位置している。
ベイト・ハヌーン市は人口密度の高い都市のひとつとされ、人口は4万人、そのうち32,597人が市内に住み、7,400人が団地や塔のある地域に住み、12,500ドゥナムのうち市域の4分の1を超えない面積(3,040ドゥナム)に住んでいた。
しかし2が月弱で、ベイト・ハヌーン市は空爆を受け、死傷、負傷を経て、全市民が避難して現在市に残っている人はいないという。
同地区では、数百台と思われるイスラエル軍の戦車が列をなし、攻撃に備えている様子が伺える。
【休戦中のイスラエル兵と交流】
ガソリンスタンドでは“明日から戦場前線に戻る”というイスラエル軍と出会い、樽谷が装甲車に乗車する場面もあった。兵士は18歳から25歳と若い世代が多く、女性の姿も。大学の学費のため、家の支払いのためなど家計を助ける理由で兵士になる人もいれば、今回の戦争で再徴兵された元兵士も。
樽谷「話しかけると笑顔を見せて人懐っこさもありましたが、根底に戦争に行くという悲しさのようなものを抱えている印象でした」。
増山「ガザというと遠い印象がありましたが、実際にはイスラエルの首都テルアビブから、車で1時間ほどの距離。仮の国境が引かれ、道路も封鎖。鉄線が張り巡らされた検問所の先には入ることが出来ません」。
樽谷・増山監督はこれからガザへ向かうという装甲車の兵士達を見送った。
【パレスチナガザ地区からはタンカーで運ばれる負傷した子どもや逃げ纏う人々の姿が】
樽谷・増山監督は、ガザに在住するジャーナリストのサメハ・アハメッド氏とも交流を続けて、サメハ氏が撮影した写真を雑誌「フライデー」や「Yahoo!ニュース」などに提供してきた。サメハ氏からは開戦報道の直後12月2日、空爆によって怪我をした子どもの姿や馬車やジープに乗合をし、荷物をまとめ攻撃から避難するガザ市民の動画が送られてきた。
ガザ市内の混乱の様子が伺える。
【相次ぐイスラエル行き飛行機キャンセル プレス以外は出入国不可】
現在のイスラエルに渡航するのは容易ではない。
樽谷・増山が元々予約していたバルセロナからの航空機は、突然のキャンセルとなり、代わりの便を探すも直行便は残り一席。増山はミラノ・フランス・アテナと4便乗り換えして辿り着いた。
増山「飛行機のチェックインでは“どこに行くのか、誰と会うのか、何の目的で”と航空会社のセキュリティチェックで最後まで渡航断念を説得されました」
樽谷大助「私はイスラエル入国管理局により、別室に連れて行かれ、2時間余り尋問を受けるということがありました。パスポートを見ると、ロシアやウクライナ、世界中への入国記録があるのでチェックを受けたようです」。
【3人に一人がライフルを持つイスラエルの日常】
厳しい審査を経て入国してからは、町中の至る所で拳銃を持ったアベックやベビーカーを連れながら銃を持つ家族連れの姿など異様な光景が広がっていた。
樽谷「3人に一人が、銃を持っているという日本では考えられない銃社会です。平和を祈る次第です」。
樽谷監督や増山監督がカフェでガザやハマスなどの話をしていると、周囲の監視の目が集まる。ホテルのレセプションの受付でも銃を持ったスタッフがいた。
【開戦後観光経済は停止・エルサレム旧市街は閑古鳥】
キリスト教、ムスリム教、ユダヤ教3つの聖地が約1キロ四方の城壁に囲まれた東エルサレム内の旧市街は世界中から観光客が集まる人気スポットだが、10月7日の開戦後、旅行客はほぼゼロだ。旧市街の商店オーナーのオマリアンドゥーナー氏は「開戦から、今日まで一人も観光客が来ない。あれから今日まで毎日店を閉め、収入も途絶えた。今日貴方に販売した本があれから初めての売り上げだ」と頭を抱えていた。
樽谷「ガザ市民はもちろん、イスラエルの市民も、イスラエル軍兵士も、戦争は誰も幸せにしません。早期停戦に向けて、これからもできることを見つけていきます」。
イスラエル、ガザ、双方の立場から“戦争を止める映画”制作を続けている樽谷・増山監督。
次回はハマスが発砲したエルサレムのバス乗り場で起きたテロ現場からのレポートだ。
樽谷・増山両監督の撮影した映像は以下の映画やテレビ番組で放送される。
“48Hour Film A.I.Project-Paris”出品映画「AIは愛のために」
「ダイバシティ・ユナイテッド」
2024年1月開始の東京MXテレビ番組「えにしの記憶」内コーナー
「DaisukeとRenaのメイキングフィルム」などを
以下の会場でパレスチナ・イスラエル報告が開催される。
12月8日今年話題のジャニーズ問題・パレスチナ 有識者シンポジウムに樽谷・増山監督が登壇(開催終了)
ーーーーーーーーーーーーーーーー
https://news.biglobe.ne.jp/economy/1113/dre_231113_7039344031.html
—————————–
児童虐待を許すな!! 故ジャニー喜多川児童性加害問題どうなる!?
メディアの忖度?逃げ得を許すな!
法改正あるか?問われる日本の人権意識
—————————–